アナログ原稿メイキング ~白と黒の境界の世界より~


需要などあるのかはわかりませんが、アナログ原稿のメイキングなどやってみました。
写真はかなり見づらいです。ひとえに管理人の実力不足の賜物です(?)

1.ネーム


まずは下書きの前段階・ネーム。
私の場合は話を煮詰める段階からネームの状態で始めることも多いです。
時間がないから+誰にも見せないからという言い訳のもと、歩きながら手の中で描けるように小さい紙です。
比較用のスケッチブックはポストカードサイズ。50枚つづりでペりぺりとめくれるのでカラーインクや色鉛筆でお絵かきするときに便利…って何の話。
文章に起こして考える時は注釈いっぱいの台本のような感じになります。



管理人の小さい名誉のために言っておくと、デイブレ4話の場合は普通のルーズリーフに描いていたのでこんな感じでした。
2.下書き(人物)


うちのサイトの漫画は殆どが同人誌用原稿用紙で描いてます。
描き込みがしやすい+紙を切らなくても一般的なスキャナに乗るギリギリのサイズ。
廻時計に関しては、本にした時の閉じられる部分を考えていないのですが、それ以外はだいたい原稿用紙の使い方に則って描いてます。
枠線は下書きに入る前に描いてしまってます。前後のページとの兼ね合いを見てスペースを取ってるのですが、間違って消した時に背景の線を間違えて枠線にしたことがあります
筆圧の影響で消す回数を増やして紙を削り始める能力(違)と練りケシを使いまくって紙を毛羽立たせる才能(違)を持っているので、ここでは人物と背景のアウトラインやら補助線やらをうっすら消すだけで、あとは線を重ねたりこれは違う、と印をつけて消しゴムは極力使わないようにしてます。
かなりごちゃごちゃするので、背景はアウトラインだけ描いてペン入れ後にマトモに描きます。

3.ペン入れ(Gペン)


先にGペンで線を入れるところだけ入れてしまってます。
黒髪なので、縁取りがしっかりするからと現霧はここでペン入れすることもありますが、個人的な趣味として丸ペンで入れる方が好きなので後回し。

4.ペン入れ(丸ペン)


残りを丸ペンで。
この辺りは大体全部丸ペンですが、時々Gペンも使ってます。
後れ毛を描くときもペンで描く分はここで入れてます。今回はないですが、デイブレだとアルマとか。
小さい現霧の髪はここでペンで入れてます。

5.下書き(背景)


はい出たー適当背景ー
状況によっては人物だけ描いたら一回綺麗にします。今回は状況によらなかったようだ。
写真見て振り返りながらこのページ作ってますが、自分で覚えてるのと順番が違ったり、消したと思ってたら消してなかったり、描いてると思ってたら描いてなかったりすることが多いです。
人間がいかにいい加減な記憶を頼りに生きているおぼろげな存在かを、私は知った。(いいこと言った顔)
うっすらと背景の補助線を残して、ここからは定規で直線を使う箪笥や番台の下書きをしてます。

6.ペン入れ(背景)


背景にペン入れ。
丸ペンを使ってます。
廻時計で一番時間がかかるのが店内のレイアウト。
この時ばかりは『時代が分からないけど、多分明治か大正くらいなんじゃないかな』というざっくりした時代背景にしたあの日の自分に賞賛を送ります()
そして今回、ようやくここが『古物屋』であることの利点を思い出しました。
日用品があってもいいんだよな、ここ。と。
そんな訳で鍋やらやかんやらアイロンなんてものも買取してもらいました。
照明がないのに気付いたのはペン入れして「ふう…一旦インク乾かすという設定で一休みするか…」と目を離した瞬間でした。
見直し超大事。

因みに、棚に収まってる商品はほぼ下書きなしです。前回からの売れ残りや配置が換わってる物もあります。楽しい。

7.ベタ/ホワイト


ここで消しゴムをかけていたらベタとホワイトは同時進行。
かけてないときはベタ塗り始めてから消しゴムまだだったと気づくので、こうなってしまってはベタを終わらせてから消しゴムかけて、ホワイトに進みます。
ベタはペン入れの時も同じものですが、今回は普通の墨汁。習字も出来るよ!
ホワイトはポスターカラー。瓶入りのなので大容量で超長持ち。
それぞれ他のも使うのですが、買いに行けるか否かとか、気分とかで変わります。
黒インクはそんなわけで消しゴムかけにも強いのが好きです。墨の匂いがすると更にイイ。
ホワイトは修正して上から描ける物がいいなと。間違えて消すこと多発。
色々試してますが、そろそろ定着しても良い頃だと思うんだよ…

で、背景やら小物やらのベタや髪のツヤベタを終わらせてからホワイトで修正したり、ホワイトで消しすぎた物をさらに修正したり、白いインクでも黒いインクでも、とにかく髪の毛やツヤを筆で描き足したり。
廻屋の外観があると屋号もここで描いてます。

8.もっと描き足し+トーン


今回のゲストさん(清八)の髪色を最後の最後まで悩んでいて、結局トーン髪に。
若い頃は黒髪だったんだと思いますよ、ええ。時代の流れって怖いね!
そんな訳で手数を増やしてトーンに負けない髪にしてからトーンに入ります。
1コマ目の棚に木目が増えたり、照明がついてるのに照明器具の光が当たってるはずの下の縁がエライはっきり出てたりするのでホワイトで消したりトーンを削ったりしてます。
顔の影もトーンは削ってます。私の絵のせいなんだと思いますが、切っただけだと妙にシャープになりすぎて恋しくならない人肌になってしまうのです……精進せねば。
トーンを重ねることもありますが、印刷方式によってはやめてください、と言われるそうで出来るだけ重ねずに済むようにはしてます…が、残念だな、私はトーン重ね貼りして遊ぶのが好きなのだよ。

そんな訳でPCに取り込む前に行うことは終了。
あとは取り込んで必要な部分を切り抜いたり画質を調節したり、文字を入れて完成です。


完成したものが廻時計第5話の1ページ目です。
フルアナログなので今の時代には合わないメイキングかと思いますが、楽しんでいただけたなら幸いです。
そしてここまでお付き合いいただき、ありがとうございます。